なぜ室蘭やきとりは豚串なのに「やきとり」と呼ぶのか?

寒冷地の食べ物

やきとん(焼き豚)ではないのか?

「やきとり」と言いながら豚串。

先日室蘭を訪れた際に初めて食べたご当地名物「室蘭やきとり」。名前しか聞いた事なかったのですがオーダーして出てきたものがあれ!?焼き鳥じゃない?これ、焼き豚じゃないか??

甘塩っぱいタレにを付け、洋からしを付けて食べるのが一般的との事。。これって「やきとり」と言いながら豚串。”鳥”じゃない。

なぜ豚串を「やきとり」と呼ぶのでしょうか??

やきとりって書いてますが、、

明らかに豚串。。”鳥”はよ??

室蘭ってこんな所

室蘭は札幌から車で約2時間くらいの位置にある、海沿いの街です。

「室蘭」の語源は、アイヌ語の「モ・ルエラニ」という言葉がもとになっており、(小さな・下り路)という意味です。

室蘭港を中心にすり鉢状の地形をしており、とても坂道の多いまちです。(中略〜)港は本州と北海道を結ぶ海陸交通の要衝として発展してきました。

出典:室蘭の観光情報サイトおっと!むろらんより

現在では、港を囲むように、工場群が立地しており、北海道を代表する重化学工業・港湾都市となっています。

また最近では、夜の工場群の景観は「工場夜景」として注目を集めており、室蘭港に架かる白鳥大橋のライトアップとともにまるで宝石箱の中にいるような夜景を演出します。

出典:室蘭の観光情報サイトおっと!むろらんより

室蘭やきとりの生い立ち

調べていた所、室蘭市の観光案内に室蘭やきとりの生い立ちを見つけました!

鳥は使わないけど「やきとり

室蘭で「やきとり」と言えば、「豚肉」と「タマネギ」

昭和初期、豚のモツや野鳥などが屋台で串焼きにして多く食べられていて、次第に鳥肉よりも安く手に入る豚肉が「やきとり」と言われるようになったようです。

タマネギは北海道が産地であるため、長ネギより安く手に入りやすく、しかも豚肉と相性もよいため定着したということです。

出典:室蘭の観光情報サイトおっと!むろらんより

???豚肉が安く手に入るから豚串になっていったのは分かるとして、なぜそのまま「やきとり」と呼び続けたのか?が言及されていません。。

!そういえば前に福岡に行った時に焼き鳥が豚バラだった気がする、、

豚肉を使用した焼き鳥が一般的なエリア

もう少し全国的にどうなんだろう?と深掘りしてみました。

皆さんがご存知の焼き鳥は、鶏肉を一口大に切ったものを串に刺し、直火焼きしたものを指していますが、以下のエリアでは豚肉を使用するのが一般的でした。

北海道/室蘭焼き鳥  使用される豚肉の部位=肩ロースやトントロ、サガリなど

山形県/寒河江焼き鳥  使用される豚肉の部位=豚モツが中心

埼玉県/東松山焼き鳥  使用される豚肉の部位=豚のカシラ肉を中心にタンやハツなども

福岡県全域/久留米焼き鳥 全域で「焼き鳥=豚バラ」の考えが根付いている。

全国多数、ご当地やきとりで豚が使用されている、、、やきとりって、鳥メインじゃなくて良いんだ??

豚くん、、意外とメジャーなんだね。ごめんよ。

結論

やきとりは鳥限定では無く「串に刺して焼けば何でも焼き鳥」といった考え方で現在も作られていた。

鶏肉を串に刺して焼いた料理を焼き鳥とする地域がある一方、鶏や豚、牛を区別せずに「やきとり」として扱う土地も存在していました。

前者は主に東京圏。東京圏において終戦後、大衆的な食べ物として人気だった豚肉や牛肉、その内臓などを用いた焼き料理は今日、『やきとん』や『牛串』となり、それぞれ専門店が存在します。

後者は福岡をはじめとする地方部に多く、北海道室蘭市、山形県寒河江市、埼玉県東松山市でも《やきとり=豚肉》として定着していました。

全国のやきとり店主らの集まりである『全国やきとり連絡協議会』では、「《やきとり⦆の出自から、《とり⦆という言葉があっても、牛や豚の内臓が含まれていることに何の不思議もない」とした上で

「『やきとり』の素材は、《鳥肉や鳥・牛・豚などの内臓》と定義したい」としています。

つまり、焼いた肉を手に取って食べる物が、やきとりという事をやきとり協議会がオフィシャルで認めているという事です。解釈が広い!

焼き鳥が「鳥串」だけだと思ったら大間違い。串に刺した肉ならなんでも「やきとり」。

もう、美味ければ全部焼き鳥という事ですね。自分の常識、世間の非常識。まだまだ器が狭い!

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