トレンドがハイファッションからマスに到達する理由

ファッション

ついにここまで来たか!

仕事の関係で岡山県倉敷市を訪れました。

昔から「地下足袋/じかたび」を作っている「MARUGO」さん。元々1919年5月4日創業。(今年で創業103年!)の老舗の本社にお邪魔した所、オシャレな地下足袋作ってる!!こ、、これはっ!

この辺から影響を受けているハズ

ファッション業界でタビシューズといえば、おフランスの「Maison Margiela/メゾンマルジェラ」の「タビシリーズ」が有名です。

足袋のつま先割れの形は「古臭い、ダサい」と当時日本では思われていたディテールをモードに取り入れ一躍「カッコいいもの」にした立役者です。

このタビシューズも最初の発表は1989年春夏シーズンのランウェイショーと登場から33年も経ってます。何度もリバイバルを繰り返し、昨今またレディースを中心に見直されているブランドの看板商品です。

出典:Maison Margiela HPより

また、スポーツタイプではNIKEが1996年に「エアリフト」を発売。

こちらも昨今の90’Sリバイバルトレンドで見直され、モノトーンカラーが、ひと癖あるのに合わせやすいと人気が再燃しました。

出典:NIKE公式HPより

そもそもトレンドってなによ?

足袋自体は日本に古来からあるものなのですが、「ファッション的なアプローチ」のものは一部のオシャレな人のもので、一般大衆まで落ちてきていませんでした。

ですが元々地下足袋を作っている作業靴の会社が今このアプローチをするという事は「より多くの一般の人に売れる」と思っているからに他なりません。

いったいトレンドってなんなんでしょう?そしてどんなふうにここまで落ちてくるのでしょうか?

トレンドは「曖昧な事」そのもの

その理由として、トレンドと言うものは、雑誌やネットを検索してアンテナを張っているならまだしも、一般生活ではそこまで入ってこない情報だからです。

また、少し調べたくらいでも分からないのがトレンドでもあります。トレンドには大小あり、過去のトレンドから伏線をたどり流れてくるものもあります。

また期間的に、短いスパンで展開される小さなトレンドや長いスパンをかけてトレンドから定番にまでなってしまう物まで本当に様々にあります。

ではなぜ大きなとトレンドと小さなトレンドがあるのか?それはトレンドの流れと言うのが関係しているからです。

トレンドの流れとは?

新しいトレンドやファッションは左に位置する消費者タイプを真似するというサイクルが消費者にはあります。

また、トレンドの商品は右の層のブランドが左の層のトレンドを真似ることが一般的です。分かりやすく言えば模倣です。パクってます。(ファッション業界は模倣への許容範囲が広いです)

「あれがトレンドだから似た物を自分たちの消費者ターゲットに合わせて作ろう」という会議が社内で行われ、右に右にトレンドが流れていきます。

その様にして右の層のブランドになるほど、模倣に模倣を繰り返して、洗練さを欠いていくのが常になります。=それがシンプルで多くの人が着やすいものになるという事でもある。

この流れの中で
・大衆には取り入れにくく、ファッショニスタにしか取り入れにくい物

・トレンドが大きくなり大衆が着るようになることで、逆にオシャレになり得ない、時代遅れな物になったもの

がトレンドとして消え、大衆に受け入れられたものが大きなトレンドになっていきます。

結論

みんな自分より少しイケてると思っている人の真似をするからトレンドが発生する。

目には見えにくいですがトレンドはいつの時代も確かに存在しています。自分よりすごくイケている人にはピンと来ないですが、ちょっとイケている人の模倣をするため、トレンドが流れ流れてマス(大衆)まで行き着きます。

時代によってトレンドの発信源となるブランドは変わりますが、その大きな流れは基本変わりません。急に国内セレクトショップから流行が始まったというのは過去にほぼありませんでした。

ただ近年はファーストリテイリンググループやワークマンプラスが日本国内で巨大なマーケティング戦略を仕掛けてくる為、そこから発信の日本国内だけのトレンドというものが発生しています。

出典:MARUGO公式HPより
MARUGOさん本社屋前のアンテナショップの設計が著名な建築家の隈研吾氏でした。

どおりでトレンディなプレハブだと思いました。

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