北方民族の祭礼用の服がすごい理由

ファッション
既成服の概念を超えます。

北方民族の祭礼用の服は強烈で「モードなオートクチュールと拮抗する破壊力」があります。

基本ハンドメイドで作られるこれらの衣装は一般市場に出てくることはもちろん無く、時々ファッションショーのヒントになる位。日の目を浴びる事なく、民族の中で継承されてきました。

本日はそんな祭礼用の服を考察します。

網走・北方民族博物館

「北海道立 北方民族博物館」日本で唯一の北方民族の文化を専門に紹介する博物館で有名です。筆者の住む札幌からは車で約5時間の網走なんですが、、迷わず突撃します。

かなり良い展示が期待できる面構え。
はい、ドン!

ありますあります。お宝みたいな見た事ない服がわんさかあります。

1940年ごろのアメリカ大陸:クワキウトル族の民族衣装。おそらく、シャマン(※後述)が着たものと思われます。 

普通に恐ろしいです。

北アメリカ:イヌイット族の女性用パーカー。子供をおぶったまま被る事が出来る大きなフードが特徴でトナカイ素材なので毛面を内側に向けて作っています。

綺麗だけど、不気味な違和感を感じます。

アメリカ大陸北西海岸:インディアン儀礼用の衣装。

柄が非常に美しいがどこか呪術的
シャマンってなんでしょう?

これらの強烈なデザインの背景には「シャマン」の存在があります。シャマンは動植物などの
「超自然的世界」⇄「日常の世界」を行き来する、
直接精霊や神霊に触れることのできる人の総称です。

今で言う
・神社の神主
・お寺のお坊さん


でもあり、
・病院の先生
・気象予報士


でもありました。生活のほとんどを自然に頼って暮らす北方民族は「野生の動植物をいかに安定して手に入れるか?」が重要で、自然界と有効な関係を作るためにシャマンを信仰していました。

シャマンは特別な衣装を着て、トランス状態になって儀式を行います。

エスキモー/シャマンの仮面
シャマン自身が自分の経験した超自然的な世界を表した仮面。
シャマンが自分で作成します。こんなもの作るなんてシャマンはどんな世界が見えていたのでしょうか??

トランス状態になる。

シャマンは神霊や精霊に触れる際に特別な衣装を身につけ、太鼓を叩いたりしながら「トランス状態:我を忘れた意識状態」に入ります。そして自分の霊魂を体の外に出し、同時に守護霊(超自然的な霊魂)を自分の体に宿し、狩猟のための予言や病人の治療をしました。

残念ながら著者はシャマンに会った事がないのでこの辺の感じがよく分からないですが、日本で言うイタコみたいな感じでしょうか?神主はトランス状態になってませんし、お寺の住職も念仏唱えるだけだし。シャマンは現在もモンゴルのあたりに現存している様です。一度会ってみたいですね。

また、太鼓が重要な役割で、魂を鼓舞するだけでなくトランス状態にも入れる重要な楽器だった事がわかります。日本でもお祭りの太鼓は欠かせない存在。やはりそこには民族関係なく魂を揺さぶるリズムがあるのでしょう。

※太鼓だけで本当にトランス状態に入れたのかはよく分かっていません。もしかすると何か覚醒物質を摂取していた可能性もあるよな〜と著者は考えています。

モンゴルのシャマンの装束:手には太鼓。しかしなぜ笑顔なのか、、怖すぎる。
太鼓とトンコリ。冬こもりがちの北方民族にとって音楽は重要な位置づけでした。
結論

超自然的なものを崇拝する北方民族の信仰は日本人古来のものと似ている。

北方民族の「超自然的な崇拝」=全てのものが霊魂をもつという信仰から来ています。

農耕民族で自然と共に生きてきた日本にも古来からある八百万神:やおよろずのかみという同じ様な考え方がありますが自然と共に生きていると、国やエリアが違っても総じてこのような考え方になっていく事がよく分かります。

自然は偉大で、恐れ、敬うものという今日にも共通する畏敬の念から来る、強烈なデザインの理由が見えてきました。

シャマンのことを考えていたら、昔ビックリマンチョコでシャーマンカーンというキャラがいたことを思い出しました。よく見ると、これが北方民族をベースにデザインしている事に気づきました。

毛皮着てるし、靴の先のとんがり方も。よく見ると民族衣装だし。顔や体型はアイヌ民族男性の特徴によく似ています。「シャーマン」=シャマン、「カーン」はモンゴル皇帝から。

そんなに情報もない時代に凄いところ見てデザインしていた事に気づきました。ヤバい。早すぎる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より モンゴル帝国第5代皇帝(カアン

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