以前から注目しています。
デザイナーという仕事柄、寒冷地の洋服を常に研究しています。今までも博物館に突撃し、アイヌの服を調べてきました。(まだ引き続き調査中ですが今までの記録は下記)
「アイヌ民族」が冬場どの様にして凌いでいたのか?
”アイヌの人達が冬場でも寒くなかった理由”
アイヌだけではない、「樺太アイヌや北方民族」などもっと北に住む民族が何を着ていたのか?
北方民族が極寒でも生き残れた理由
でも触れもしなかった
博物館ではもちろん服にお触り禁止。木彫りの店や、アイヌ民芸店でも参考商品として奥の方に飾られているのみ。触ることはおろか、値段もついていない飾り物という状態でした。
お土産物屋さんで現行品としておいてあるのは見た事ありますが、、、
売っているのを発見してしまった。
そんな中、発見してしまいました。。たまたま訪れた支笏湖温泉。札幌からは車で約1時間半。
札幌から近場の温泉街として有名で休日は湖畔でレジャーを楽しむ人たちで賑わっています。夏場はお手軽な避暑地としても親しまれています。
温泉街の中でたまたま見つけた「大和」さん。美術工芸・アイヌ民芸の言葉につられ、店内を物色していました所、、
おおぉっ!奥にめっちゃアイヌ刺繍半纏ある!しかも明らかにヴィンテージ!!!
お値段を勝手にご紹介
お店の方に恐る恐る、「あれって売り物ですか?」とお聞きすると「はい、売ってます。最近値段つけました!」との事。まじっすか!初めてヴィンテージが売ってるの発見しました。そこでザッと年代と価格をお聞きしました。
二風谷の作家さんの作品で作られた年代は大体のものが1970〜1980年代。
最近の気がしますが立派に40〜50年前のもの。
(値段は詳しく聞かなかったのでおよそ。目安として参考にして下さい。)
約¥20万〜
約30万〜
約30万〜
どちらも約60万〜
最上級は別の店にある
お店の方より、「一番良い、品評会で賞をもらった半纏が姉妹店にある」と教えて頂き、並びにある「CARVE」さんへ。
こちらはまたかなりモダンな店構えでまるでギャラリーです。おいてある木彫りもモダンなものばかり。。洒落てる、、
出典:CARVE 公式 Instagramより
はい、トドメ。ヤバいです!明らかにルックスの良い半纏が奥に掛かっています。
約80万〜これはヤバい!!美しい。美しすぎる
結論
アイヌ刺繍のヴィンテージ半纏、手にとって見ると、ど迫力だった。
実際に手に取らせていただくと、素材の雰囲気、生地耳を使った縫製、手刺繍の均一さ、柄の美しさ、まさに「ど迫力」。民藝というより、美術品=アート作品です。ヤバいです。
アイヌ刺繍のヴィンテージ半纏は通常タマ数が少なく、普通のユーズド衣料の流通に乗ってません。
基本的には所有している個人から買うしかないのが現状です。なぜタマ数が少ないのか?
・素材が本藍の素材など高額な素材+手刺繍なので製作に時間とコストが掛かる。
・よって上代も必然的に最初から高額になる。(新品の入り口で30万〜)
・土産としては高すぎる
・作ってもすぐ現金化出来ないのであまり作家も作りたがらない。
・作り手の高齢化で製作出来る人が少なくなっている
・買う方もアイヌ民族では無いので着用の機会がない。よって「アートピース」の位置付けになる。
・価値を理解している人間が少ない
これらの理由からあまり製作、販売されていません。でもこれ今買っておかないと消滅してしまう気がします。いつか押さえたいですねぇ。。
半纏自体のサイズが大きいため、購入してもマンション住まいの筆者には完全にオーバースペックです。飾るところがありません。 たたんで置いておくだけだと勿体無いし、、巨大な古民家や事務所スペースでもあればバチっとハマるんですけどねぇ、、 あれ、もしかして半纏の前に不動産おさえないとなのか?
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