アイノモシリが音楽フェスとは全然違う理由5選

アイヌ

アイノモシリとは?

北海道、日高山脈の山奥で30年以上続いているアイヌ民族のお祭りがあります。

毎年、夏の6日間にわたってアイヌ伝統の踊りや儀式が営まれるお祭りで、告知はほとんどされていませんが、国内外から500人以上の人が集まります。

それが今年で35回目となる奇祭、、

「アイノモシリ」

筆者
筆者

SNSとかホームページの情報が何もない!あるのはこのDMのみ。。

情報はこの手書きのDMのみ!いま令和ですよ

その主催は二風谷アイヌのゴットマム「アシリ・レラ」!

アシリレラについてはこちらをどうぞ↓
アイヌの活動家 アシリレラに会いに行く

入り口らしき道から会場まで20kmあるって!?w

筆者
筆者

音楽フェスと全然違うのは「この地に眠る魂の供養祭だから」という理由がありました。

音楽フェス好きで過去様々なフェスに参加してきた筆者がその理由を考察する今回、

・アイノモシリに興味のある方

フジロックに毎年行かれる方から

・ヒッピーやカウンターカルチャーに造詣が深い方まで

本来のお盆の過ごし方、先祖供養の参考になれば幸いです。

開催地が違う

筆者
筆者

まずは、開催地の考え方が全然違います。

音楽フェス:自然を体感できる、大音量が出せる人里離れた山や海の近く開催(都市部郊外もある)

アイノモシリ:この付近がアイヌ民族が最後に追いやられ、殺されて埋められた場所なのでここで開催

民家に迷惑がかからない様に山奥な訳ではない。

森と道しかない。。コンビニなんて全くない。


明治時代の初め、北海道を開拓するという名目で、アイヌは「遅れた土人」と差別され、鉄道やトンネルの工事に駆り出されました。

何もしていないのに「政治犯」としてみなされ、囚人となりこの場所に強制的に連れてこられたのです。そして散々働かされたあげく、殺されていきました。(少なくとも1200人!)

筆者
筆者

悲惨な歴史の中心地がここで、この山奥で開催するちゃんとした意味がありました。

チケットが違う

筆者
筆者

チケットも全然違います。

こ、、これが受付か!?DIYが過ぎる、、!

一般的な音楽フェス:プラスチック製のリストバンド

アイノモシリ:ハギレ布にマジックで手書きされたもの。DIYが過ぎる。

自分たちで作れるものは作るというスタイルです!

斬新なチケットです。プリミティブ(原始的)です。

高額で取引されるフェスのチケットですが、アイノモシリは入場料が安い。

入場料:¥2000!
出店料:¥1000!


出店料が¥1000!? そして、だれがどこで出店しても構いません。店を見ていると、、

「物々交換もOK!」と書いてある店もある、、普通の音楽フェスだと「出店の条件」などが厳しく決まっていますが、そんなものはございません。

筆者
筆者

受け入れ側の間口がめちゃめちゃ広いですね。

テントの作りが違う

筆者
筆者

立ってるテントの作りが違います。

一般的な音楽フェス:おしゃれなアウトドアブランドのテント。グランピング的な飾り付けしたり。

アイノモシリ:自分たちで作った家。(イベント中も作成途中)

※もちろん普通のテントを張って滞在している人たちも多数います。

イベント中でも作成中。

家?なのか、、?

とにかく出来るものはなんでも作ります。

トイレが違う

筆者
筆者

フェスで、よく問題になるトイレ事情も全く違います。

一般的な音楽フェス:仮設水洗トイレフェスの後半は泥だらけ。結構キツイ

アイノモシリ:自分たちで作ったトイレ。なんなら野外&川

仮設トイレの設置などありません。トイレも人力で作成します。

手作りトイレ。当然汲み取り式(下水なんかこの山奥に来てません)
川では子供の大)を布おむつから流しています。

筆者
筆者

トイレはその辺でご自由にしてください。大自然が待っています。

演者の出演方法が違う

筆者
筆者

フェスじゃないんで!ステージのルールが違います。

一般的な音楽フェス:事前にタイムテーブル発表。基本スケジュールに沿って進行

アイノモシリ:当日の朝にその日、やりたい人が申告制。その日の枠がいっぱいになったら締切。

アーティストのブッキングなんかしてません。やりたい人が勝手に集まって演るスタイル。

※初日と最終日には、アイヌの先祖を送り迎えする儀式が行われるのは決まっています。

アイヌの集団歌唱は子供が積極的に参加していて素晴らしかったです。

子供は基本的にずっと裸です。

結論

供養祭なので一般的な音楽フェスとは全く違うものだった

ライブやバンドのステージは行われていますが、この祭の本質は

「人種関係のない供養祭」でした。

アイヌ民族以外にも朝鮮から連行されてきた人もこの地で殺されています。その魂を慰霊する人種関係のない供養祭。それがアイノモシリ。

先祖との間を取り持つ祭具「イナウ」


アイヌが代々大切にしてきた歌や踊りなどの伝統行事をし、期間中は火を絶やさず、先祖とともに一緒にすごします。

お盆の風習と似たような祭り。音楽を楽しむフェスとは全く違う、供養祭。集まっている人たちもアイヌ、ヒッピー、外国人と全く人種が関係ないのが印象的でした。

筆者
筆者

これを35年以上続けているって、ものすごい強い思想があると感じました。

↓アイノモシリについての詳しい良記事はこちら。
アイヌ活動家・アシリ レラさん〜「闘う祭り」30年以上続ける理由とは

音楽フェス:携帯の充電が気になる

アイノモシリ:そもそも圏外

充電は気にしなくていいです。圏外なので携帯使えません。自然と一体化してください。

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