遮光器をご存知でしょうか?
知ってる人は知っている、知らない人は全く知らない。
「遮光器:しゃこうき」
遮光器(しゃこうき)は、北極圏に暮らすエスキモー(イヌイット)が雪目を防ぐために伝統的に使用してきたゴーグル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
そんな本物の遮光器を入手したブログを書いていたら、とある友人が、、
これ、家にあったからあげる!好きでしょ?
確かにプラスチック製の遮光器。なんなんだこれは、、?なぜこんなモノが家にあるのか謎ですが、、w
う、うん。好きだけれども、、ありがとう。
前回までの考察はこちら↓
遮光器サングラスは実際に使えるのか?実験してみた。
遮光器土偶の語源!遮光器に魅了される理由
思いがけず現代の遮光器を入手したので背景を調べてみると、
現代版・遮光器は「製作者サイドが、面白がって作ったノベルティグッズ」という事が分かりました。
東京から北海道に移住しアイヌや北方民族の服装史を探る筆者が、北方民族の古来のサングラスをもとにした、
「現代版・遮光器」を深掘りする今回は、、
・遮光器に興味のある方
・ウルトラマンシリーズ好きの方から
・ファッション上級者の方まで
サングラス探しの参考に、はたまた今後のイベントの販促物作成の参考にでもなれば幸いです。
そもそもこれはなんなんだ?
まず、この遮光器がなんなのか?を検証です。
がっちりプリントしてある!
・素材はプラスチック
・テンプル(つる)の部分に”ウルトラQザ・ムービー”のプリント入り
こ、、これは、、映画のノベルティかなんかか?
ウルトラQザ・ムービーとは?
調べてみると、のちの”ウルトラマン”に繋がる、
TVシリーズ「ウルトラQ」の映画化作品でした。(1990年4月14日公開)
古墳の近くで起こった原因不明の殺人事件に巻き込まれたテレビ局員たちが体験する不思議な出来事を描く。
出典:松竹
昭和41年に放送されたTVシリーズ「ウルトラQ」の映画化作品
このポスターに載っている異星人が「ワダツジン」で、この遮光器は映画公開時に販促用に配った
「ワダツジンメガネ」と呼ばれるシロモノであることが分かりました。
ワダツジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
太古の昔に地球へやってきた異星人で、人間の姿の他に土偶のモデルとなったと思われる遮光器土偶型と、全身に縄文土器に似た模様があるミラーメタル型の2つの姿をもつ。
イヌイットの遮光器というよりは、縄文の遮光器土偶をルーツにしたデザインという事ですね!
ちなみに当時、黒も存在していました、、やるなぁ〜
1990年製の遮光器。現代の〜と言いましたが今から30年以上前ですね、、w
ディテール考察
ディテールを良く観察すると、あることに気づきました。
テンプル(つる)の形状がレイバンの普及の名作”ウェイファーラー”に酷似しているっ!!
これ、狙ってやってますね。制作サイドが、かなり遊んでいます。
着用感は?
本物の遮光器は目の周りに接地するところはフラット!平面です。「ワダツジンメガネ」はさすが現代版!
内側がカーブ形状になっていてパッド(鼻あて)まである!
内側の立体感が全然違うっ!
前から見た感じはこうっ!
横から見た感じはこうっ!
本物の遮光器は顔にフィットしない、少し浮いた着用感になったのですが、さすが現代版遮光器、、
・結構ぴったりフィットです。
・内側のカーブ形状とパッド(鼻あて)のおかげでまつげが引っかかる事もありません。
・スリットの幅も少し広くなって見やすくなってます。
うんっ!でも見づらいけどね。
本物の遮光器に比べると実用性はないですが、多少見やすくなっていました。
結論
現代版遮光器は映画会社が面白がって作ったノベルティグッズだった!
そもそも遮光器はエスキモー(イヌイット)の雪目を防ぐゴーグルでしたが、こちらの「ワダツジンメガネ」は「遮光器土偶」由来のデザイン。
かつ、レイバンのデザインも取り入れ、制作側がノリノリで作っていた事がよく分かります。
これで劇場のお客さんみんなワダツジンになれるぅ〜しかもちょっとレイバン、、ウケるっw
販促物なので「使いやすさ」は重視していないと思われますが、ちゃんと掛けられます。
これを一体いつ使用したら良いのかは若干疑問が残りますが、今日もロマンがあるっ!
昔あった3D映画とかから”メガネ”という発想になったかもしれませんね。
(以前3D映画が流行った時があり、入場時にお客さんに3Dメガネを配布しみんなそれを掛けてスクリーンを見ていた)
遮光器を掘り下げまくっていたら友人たちが面白がってどんどん遮光器情報が集まってくる人になってしまいました。w うん、楽しいです。もう、オリジナルで作っちゃおっかな〜?!
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