廃墟の街でオシャレスイーツ店をOPENさせたデザイン的な理由

デザインとアート

そこは炭鉱の街

北海道:三笠市幾春別(いくしゅんべつ)地区。炭鉱の閉山とともに人口の減少が止まらないエリアです。

この「廃墟の街」にオシャレなスイーツ店がNEW OPENした情報を友人より聞きつけました。

何故この廃墟のエリアにわざわざ新規出店したのでしょう?

潰れた家

炭鉱住宅

旧奔別炭鉱(1900-1971) この立坑自体は1960年操業

だれ〜もいない通り


過去記事はこちら↓
廃墟の街 タイムスリップを感じる?都市デザインを紐解く

その理由は「プロダクトのデザイン背景とターゲット層」にありました。

デザインを生業にする筆者がその理由を考察する今回、

・誰もいない僻地で商売を営まれている方

・人はいるけど思いっきり住宅街で商売になるのか?謎の珈琲豆焙煎所を営まれている方から

・森の中の蕎麦屋なのにひっきりなしに人が来るのは何故なのか?疑問をお持ちの方まで


商売やアイディアの参考になれば幸いです。

洗練された店舗

廃墟の街には似つかわしく無い店舗がそこにはありました。

KULATUKA(クラツカ)さん

元々あった古い蔵を改装してスタートしたからクラツカと思われます。

ツタの生い茂る、、

蔵!

洗練された商品

商品がおしゃれすぎる。そして可愛い。中の階層が透けて見える容器、製品の色目の見え方、、

美しい。手土産や贈り物にも、自分へのご褒美にも良い、、

完全に計算されたデザインといえるでしょう。

出典:KULATUKA Instagramより

完全に「映え」てます。ばえ〜!

素材は地場のモノを使用

そしてやはり、素材にもこだわりが、、

・春夏は三笠市で作られているメロンをメインに

・秋冬は三笠市で作られているカボチャをメインに


という製品のコンセプトを掲げ、この地でモノ作りをしているそうです。

筆者
筆者

メロンの甘さと、スポンジの甘さのバランスが絶妙!

土地のものを生かしたものづくり、、この地でお店、ブランドを展開する背景、ストーリーがありますね。

出典:KULATUKA Instagramより

地元の人がターゲットでは無い

店主がいらっしゃったのでお話しをお聞きしました。

筆者
筆者

なんでまた、この場所でやろうと思ったんですか?

店主
店主

SNSで拡散するアパレル的なブランディング・マーケティング手法をとっているので場所はあまり気にしていないんです〜

・三笠市の人口は約7600人!(2023年7月1日現在)

・その中の幾春別町の人口173人!(就労人口は84人)


確かに地域の人口が少なすぎて商売は中々難しそうです。

店主
店主

三笠市の企業誘致制度も活用しながらお店作りました〜

筆者
筆者

企業誘致制度?

調べてみると三笠市には

新しく商売を始める企業に補助金を出す制度

があることが判明しました。

出典:三笠市HPより

なるほど、、これは人口減少している街などが企業の誘致に力を入れている制度ですね!?

この様な制度の賢い活用は、新しく商売をはじめる際は必須と言えそうです。

結論

廃墟の街にNEW OPENした訳は、強烈なブランディング思想を持っているから。

オーナーさんはアパレル出身でブランディングやマーケティングに対する知識も明るく、このエリアの捉え方を

廃墟の街✖️

ではなく、

魅力的な土地◎

と考えられていました。強いブランド作りに必須となるブランドの背景、ストーリーがこの土地にはあり、そして行政のサポートもある。

エリアの客数が少ないというデメリットはSNSマーケティングでカバーし、近郊の大都市圏や通販利用での集客を促す。

まさにデザインされた商売の戦略。うむむぅ、、今日も勉強になるなぁ〜

廃墟の街、幾春別エリアが栄えていた時の様子をどうぞ〜

出典:三笠ジオパーク

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