魅力的な古アパート
筆者は元来古着が好きなのですが、古くて美しいものは服だけではなく、物や、乗り物、建物など興味は多岐に渡ります。そんな古物の魅力を掘り下げる、今回のテーマは「古アパート」です。
昭和の趣がありつつデザイン的にもグッとくる古アパート。
壁も薄くて隣人の生活音が丸聞こえ、冬は寒くて夏暑い。そんな魅惑の古アパートをウオッチしていて関東との大きな違いに気付きました。
関東の古アパートのベーシック
関東の古アパートのベーシックはこんな感じ。2階建て、外階段、1フロアに4〜5部屋。大体の人が思い描く古アパートもこういう感じではないでしょうか?
アパート漫画の金字塔「独身アパートどくだみ荘」もこのスタイルです。(誰も知らないか。)
寒冷地 札幌の古アパート
ウオッチを続け、大きな違いに気付きました。「構造が違う」のです。具体的には「階段が中心にある建物が圧倒的に多い」のです。
いつもの雪のせいでこの様なコの字型の構造になっているのか?外階段だと積雪で埋まっちゃうから?と考えました。
確かにコの時部分に屋根があれば分かるのですが、どうやら積雪を防ぐという意味合いだけではなさそうです。
コの字部分に屋根がない
コの字部分に屋根がないとどうしても積雪は防げません。ではなんでこんな構造にしたんだろ?予算の問題で屋根は付けられなかったとしても、、当時のトレンドか?
いや、わかりました。玄関です。玄関の出入りを内側にして出来るだけ雪や風の侵入を防ぐという構造になっているのですね。非常に特徴的です。
結論
寒冷地の古アパートは建物の形状をコの字にし、人の動線を内側にする事で少しでも雪が入ってくるのを防いでいる。
札幌は古い建物が点在している街で、価値のあるもの、無いものが混じり合ってますが一見価値の無さそうな古アパートも趣があってかなり魅力があります。
これらの建物も街の景観を作っている1つの文化として大事にしたいなーと思っていたら筆者のお気に入りの近所の古アパートが火事で全焼してました。そういう問題もありますね。難しい。
若かりし時、東京で全く日の当たらない古アパートにしばらく住んでいました。 日が当たらないので部屋にはカビが生えるわ、洗濯物は全然乾かないわ、隣の部屋に住むブラジル人の方が毎晩友人を呼んでパーティをするので寝れないわ。 古アパート見てるとなんかドキドキするのはそのせいでしょうか。
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