北海道では人の家に「ローソク出せ!」とねだりに行く訳

寒冷地生活スタイル

ローソク出せ?

先日友人より謎の質問を頂きました。

室蘭出身の友人
室蘭出身の友人

北海道カルチャーを色々掘っている様だが、<ロウソク出せ>知ってる?

筆者
筆者

?ハイ?ローソクダセ?なんの事??

北海道の地域の風習で、七夕に子どもがその辺の民家に行ってローソクを集める風習らしいのですが、全く存じ上げません。

そもそもなぜローソクなんか欲しがるのでしょうか?ハロウィン的に「お菓子出せ」とかならまだ分かるのですが?

そんな「ローソク出せ」を調べてみると、

筆者
筆者

移民が入植してきて出来た土地”ならでは”の事情と時代背景がありました!

北海道の地域の風習「ローソク出せ」を深掘りする今回は、、、

・ローソク出せと言われても家にローソクが無い方

ローソクがいつからキャンドルと呼ばれる様になったのか?分からない方から

・SM用のどデカい低温ローソクが家にある方まで


北海道観光の参考に、また、地域の町おこしのアイディアにでもなれば幸いです。

正式には「ローソクもらい」

七夕に子どもたちが歌とともに街を練り歩き、ローソクやお菓子をもらって回る、北海道ならではの風習といわれる「ローソクもらい」。平成8年の時点では、全道各地で確認されていました。

筆者
筆者

子供のイベントだけあって、お菓子も一緒に貰うんですね〜w

出典:STV
筆者
筆者

帯広などの十勝(とかち)地方にはこの文化はあまり無いんですねぇ〜

結構、主張が強めの歌を歌う

そしてローソクを民家を回って集める際の歌がこちら。地域によって結構違います。

出典:STV
筆者
筆者

ローソク出さないと、引っかかれたり、食いつかれたりします。激しいっ!w

そのルーツは「ねぶた祭り」

専門家によると、青森にも「ローソクもらい」の数々の記録が残っていて、ローソクもらいの歌詞まで北海道と同じでした。

古くから青森では「ねぶた」に使うローソクを子どもたちが集めていて、幕末から明治にかけて「ねぶた」とともにローソクもらいが北海道に伝わりました。

筆者
筆者

時代が移り変わる中で、ローソクもらいの風習だけが残り続けたようです。

ねぶたにとってのローソクは、行灯(あんどん)の絵にも使い、更に灯りにもなっていた重要なもの。

そのローソクを集めるために「ローソクもらい」をし、当時はローソクは貴重なものだったので換金もしていたようです。

昭和50年ごろの高島(小樽市・高島地区)の七夕祭りの映像を見ると、まさに“小さなねぶたまつり”のようです。ここにもローソクを集める文化が!

実は、高島地区だけではなく北海道の「ねぶた」に関する情報は古くから記録されていました。

出典:STV
筆者
筆者

しかも換金できた!それは子供も嬉しいでしょうね。

全国にあった!?

実は七夕に短冊や灯りをもって練り歩く行事は全国各地に様々な形で確認され、北海道のローソクもらいもそのひとつなのだそうです。

出典:STV
筆者
筆者

!思ったより広域で行われていたんですね〜

結論

北海道の「ローソクもらい」は青森からの移民がルーツ。換金も出来たので子供の一大イベントだった。

北海道には、もともとこの種の行事があったわけではなく、青森を中心とした移住してきた人々によってもたらされたものでした。

その移民たちが全道各地で「ミニねぶた祭り」を開催。その後祭りは様々な事情で無くなり、ローソクを貰って回る文化だけが長く残ったという流れでした。

そんなローソクもらいは函館周辺は7月7日、他の地域では8月7日に行われるようです。

筆者
筆者

北海道の七夕は8月7日だっていうエリアも多いんですよね〜

ローソクもらいは「地域で子どもを大切に育てる」という日本に古くからある文化そのもの。

ローソクもらいに類する風習はかつて日本の各地にありましたが、今もなお北海道に残り続けているのは貴重なこと風習だということが、今回の深掘りで分かりました。

筆者の様なマンション暮らしの住人の家には残念ながら貰いに来てくれないであろう、、

いや来られてもローソクは我が家に1本もないんですが。

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