新巻鮭、時しらず、ケイジ、マスノスケ、紅鮭とは?北海道でよく聞く鮭の違いをはっきりさせてみた。

寒冷地の食べ物

鮭(サケ)について疑問がある。

先日、鮭の川登り=遡上(そじょう)について調べているとふとした疑問が、、

筆者
筆者

色々な鮭の呼び方あるけど、、違いがよく分からないんですけど??

・新巻鮭

・時しらず


・ケイジ

・マスノスケ

・紅鮭

北海道でよく耳にする、「色々な鮭」の種類、、食卓によく並ぶのは紅鮭くらいですが。w

同じ鮭でも違いがなんなのか、、??

筆者
筆者

大人なのに、よく分かってません!

川を遡上中の鮭くん

過去の関連記事はこちら↓ 秋鮭はこちらで解説。サーモンは実はマス!
北海道では川登りした鮭を食べない理由

調べてみると「加工品名と漁獲時期&種類の混在による混乱」がある事が分かりました。

北海道移住した筆者が、北海道といえば誰もが思い浮かべるイメージの「鮭」の違いを深掘りする今回は、、

・鮭の事、知ったつもりの方

・イクラやサーモンが大好きな方から

・「行ったつもりで北海道」で関東のセイコーマートに通う方まで

外食で鮭を食べる時の参考に、はたまた今後スーパーで鮭選びの参考にでもなれば幸いです。

新巻鮭とは?

鮭の内臓を取り除いて塩漬けにし、干したもので保存食。お歳暮の定番!

・新巻鮭に用いられるのは「白鮭」(紅鮭、マスノスケなどで作られることもあり ※後述します)

・戦前までは荒縄で巻いていたため荒巻鮭と呼ばれるようになり、新年に向けて贈る品物として一般的になった際に新巻鮭に変化していったという説が有力!

昔はこうだった!

筆者
筆者

要するに一手間加えた白鮭の加工品のことが「新巻鮭」ですね。

時しらずとは?

本来は秋に獲れるのが鮭だが、春から初夏にかけて獲れる未成熟の鮭という意味。

出典:ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑

・種類は白鮭

・漢字では時不知

・本来は秋に産卵回遊してきたものを漁獲するのが普通だが、春から初夏にかけて獲れるので
「時期を知らずしてとれる鮭」→時しらず

・一般に出回る鮭の季節群のなかでももっとも高価

筆者
筆者

春〜初夏に獲れる、若い個体が時しらず!

ケイジとは?

秋に産卵回遊してきたもののなかに混ざった未成熟の個体(サケの児)という意味

出典:ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑

・種類は白鮭

・漢字で書くと鮭児

・知床半島から網走で11月にとれる未成熟のサケとされている。

・定置網などでとれる1万本のサケに1本くらいしか混ざらない

・非常に高価。

筆者
筆者

秋〜冬に獲れるけど、本来はまだ帰ってくるはずじゃない、未成熟で油の乗った鮭、、それがケイジ!

マスノスケとは?

マスの大将という意味で、海外ではキングサーモンと呼ばれている。

出典:ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑

・種類はマスノスケ(キングサーモン)

・国内には日本海新潟県、太平洋側では宮城県以北に回遊してくる。

・鮮魚、加工品ともサケ科でもっとも高価

・主にカナダからの輸入、また2.4万トン前後が養殖

筆者
筆者

春に河川に遡上するが、日本に天然はほとんどいない。それがマスノスケ。

紅鮭とは?

成熟するにつれ、オス・メスともに、頭部を除く全身に紅色が発現する鮭。

↓この画像は全部産卵期のオスですね。

・種類は紅鮭

・日本での漁獲量は少なく、日本で流通しているのは主にロシアやカナダで獲れたもの。

・遡上前後の個体は鮮やかな紅色に染まり、この色が名前の起源となっている。

・産卵期のオスは、背部がラクダのコブのように盛り上がる。

・一生を淡水で過ごす湖沼残留型(陸封型)の個体はヒメマスと呼ばれる。

筆者
筆者

春に河川に遡上するが、日本に天然はほとんどいない。それがマスノスケ。

結論

世の中鮭の呼び名は、種類と収穫時期がごっちゃになっている!

筆者
筆者

まず、新巻鮭は加工後の白鮭のこと。種類じゃない。

種類の違い

日本では一般的にサケといえば白鮭を指します。また学術的にサケといえばサケ属の魚を指します。

・白鮭

・紅鮭

・銀鮭

・カラフトマス

・サクラマス

・マスノスケ

・ニジマス

の7種(サケ属)が代表的な種類でした。

出典:MARUHA NICHIROより
筆者
筆者

この7種類は種類が違うと言っていい。サケ属ですけど。

漁穫時期の違い

白鮭は漁獲する時期によって、呼び方が変わります。

・秋鮭 9~11月頃に生まれた川に戻ってくる成熟した白鮭 (そもそもの白鮭の旬の時期)

・時鮭(時しらず)春から初夏にかけて獲れる未成熟の白鮭

・鮭児(ケイジ)11月にとれる未成熟の白鮭

筆者
筆者

獲れる時期と若さの違いで呼び方が違う!

調べてみると強烈に分かりずらい。

多種多様な鮭の世界。海に出たり、川に止まったり。生涯湖で過ごしたり、、一言で「鮭」といってもいろんな個性や特徴があるのだと言う事がよく分かりました。

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