道の駅で見つけた。
昔からよく田舎にあった「ひょうたん」。
おばあちゃんの家や農家によくあったイメージです。先日訪れた北海道の中札内村にある道の駅で大量に販売されていました。
ここが中札内村
ありますあります、ひょうたんだらけ。中札内はひょうたんの産地という事が分かります。
しかもそれぞれ後加工されていて、ペイント?なんかデザインされています。
なんか沢山あるな、、?
柄付きもあるし、、付属の紐は赤。なんだろう?
これって昔からあるけど、なんの為にあるのでしょう?本日は「ひょうたん」を深掘りしてみます。
なんだこの形??これもひょうたん?
縁起物?
良く見ると、七福神の様な絵柄、招福的な柄、交通安全の文字が書いたものなどいろいろあります。デザインとかではなく、「お守り?」的なものでしょうか?
調べたところ、縁起物として重宝されてきた歴史がありました。
古来から縁起物だった。
・ひょうたんの形状が末広がりだから縁起が良い(富士山が末広がり、から来ている)
・中国の神話でも縁起が良い。
・3つ揃えて三拍子「三瓢(さんびょう)」(大、小づつみと太鼓の3つの楽器が由縁)で縁起が良い。
・6つのひょうたんを「六瓢(むびょう)」と読むため、「無病息災」で縁起が良い。
・日本では昔から、ひょうたんには神霊が宿るとされて縁起が良い。
・強力な吸引力で邪気を吸い込んで空気を浄化する働きがあるとされ、そのくびれた独特の形からいったん吸い込んだ邪気を逃さないと言われていて縁起が良い。
要するに「無茶苦茶縁起が良い」のがひょうたんでした。
その縁起物のひょうたんを後加工して「より縁起物らしく見せて」道の駅で地元産のお土産として売っていたのでした。
バッチリひょうたん持ってます。
七福神の大黒様もひょうたん持っています。 こりゃ、かなりの縁起物ですね。
もっと別の理由も、、
縁起が良いのは分かりましたが、それだけなのでしょうか?違いました。古来からひょうたんには
「航海時の水入れ」
という重要な役割がありました。
古代の航海は飲水をどうしたか?
出典:笹川平和財団HPより
有史前から人は海を渡った。〜(中略)〜
最も欠かせないのは水であったに違いない。食べ物は魚を釣ることもできようが、飲み水は、いつ降るかわからない雨に頼るには心細い。
第一、生死にかかわる。水を貯えるには器が要る。〜(中略)〜
古代の海洋航海で、最もすぐれた水入れは、ヒョウタンであったと考えられる。
ちなみに他の器ではダメだったのか?
ひょうたんが古来より選ばれている理由がありました。
・土器//焼きの甘い土器では表面から水はにじみ出て蒸発し、目減りしてしまう。その上、重い。✖️
・ココナツ//殻が厚くかさばるし、重い。✖️
・竹//口が広い竹筒に入れた水を長期間もれないように栓をするのは難しい。✖️
生命にとって重要な水を確保する為にひょうたんは非常に重要な役割を担ってきたのでした。
現代のデザインにもひょうたんの影響が
古くは酒を入れる為にもよく使用されていたひょうたん。その背景からインスパイアされた徳利(とっくり)なんかも登場しています。オシャレなひょうたんだなぁ、、
酒を注ぐときに聞こえる「トクトク」という音。徳利はこの音から名前がついたとも言われています。
出典:中川政七商店
注ぎ口から胴の部分にかけてきゅっと締まったくびれがあることにより、注ぐと空気が入り、絶妙な音を生み出すのです。
結論
ひょうたんは古代のサーモス(水筒)だったが、今は縁起物でしかない。
ひょうたんは人類発展の根底にあった優れた植物でした。ですが現代社会は全く必要ではなくなっています。
古くは縁起物という売り方以外にも
・医者が薬を保管する場所(なので縁起も良い)
・ポリネシアでは楽器としても用いられていた。
・皿や容器として重宝されていた。
など人間の生活に欠かせない植物でした。時代が変化しすぎて全く必要ではなくなってますが、縁起物以外にもアイディア次第でなんか使えそうな気がしますねぇ、、、
「ひょうたんから駒」ということわざは 「思いもかけないことや道理上ありえないことが起こること。また、冗談半分で言ったことが現実になること。」という意味です。 駒って馬のことで、ひょうたんのような小さい口から、馬のように大きいものが飛び出すという意味からなんですって。 へー すいません、今ちゃんと知りました。
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