商売繁盛とデザインの密接な関係

デザインとアート

美幌峠の道の駅がイケているらしい。

北海道道東エリア、網走の手前にある峠の道の駅、「ぐるっとパノラマ美幌峠」がなにやらリニューアルオープンしてイケているという情報をキャッチしました

ポスターを見たら確かにイケている。ロゴも筆者のツボです。でも道東の峠の道の駅ですよ?本当ですか?自分の目で確かめてみることにしました。

ちなみに美幌峠ってどこ?

この辺です。札幌からは車で5時間かからない位です。


ちなみに町内の人口はこちら。2万人を切っています。札幌の約100分の1の規模の人口です。

出典:美幌町公式HPより

要するに近くの町、美幌町には「人があまり住んでいない」のです。ましてや峠の道の駅。

・近隣の網走の人口は3.3万人
・北見の人口は11万人
・それらを全部足して約16万人。


この辺までを商圏と考えて商売をするのは必須と言えそうです。

以前はどうだったのか?

過去に訪問した事がないのでサイトを調べてみました。峠の頂上にある為、景観は最高の道の駅でその景観が1番の売りといった感じでしょうか?

「道の駅」が所在する美幌峠は、道東の主要都市である釧路・北見等を結ぶ国道243号上の阿寒摩周国立公園内に位置する。

周辺の標高は約525m、頂上からの眺望は天下の絶景と謳われ、多くの方々に愛されています。

出典:北の道の駅 北海道の道の駅に関する公式総合情報サイトより

景観は最高ですがその他は地元の特産品を売ったり、ラーメン、カレーなど普通にあるという感じでしょうか。どこにでもある道の駅といった内容です。

リニューアル後はどうなっているか?

実際のところどうなのか?確認するべく突撃しました。




アイヌ創作料理「オハウ定食」

出典:@press公式HPより

外側からはあまり分かりませんでしたが、、オシャレな内装。空間を生かして白をベースに木材と植物で組んでいく「オーガニック&ナチュラル」を感じる空間。。外からの光もしっかり入ってます。

特に特徴的なのはハード(内装のデザインもおしゃれなのですが)もそうですが、やはりソフト(売り物、商品の構成)にありました。

ソフトの特徴として

・フードコートの食事はアイヌ料理をベースにした創作料理

・テイクアウトコーナーでは、地元のメープルシロップや熊笹味を使ったアイス

昔から人気の美幌峠の揚げいも、美幌産ゴボウの天ぷらなど地元にこだわったテイクアウトフード

・おしゃれには欠かせないコーヒースタンドもあり

札幌で人気のアパレル&雑貨ショップ「可不可 美幌峠」併設。オホーツクエリアの選りすぐり商品を中心に、世界の良いものからセレクトした商品

要するに、
「北海道と地元のものを生かしながら洗練されたデザインの箱(内装)とその他の商品で新しくおしゃれに見せている」

その結果として

・地元の人も当たり前だった商品の価値の再発見につながる。

・地元の人があまり見た事のない商品が手にとって試せる。

・旅行者や観光客は、その地場のものが紹介されてて嬉しい。

ということに繋がるのが分かります。編集が抜群に上手い。商品構成(デザイン)に意思を感じます。

人の入りはどうか?

GWという事もあるとは思いますがパンパンです。ひっきりなしです。「揚げ芋」は売り切れです。
アイス屋さんも並びが出ています。車のナンバーを見てみると北見ナンバーが多く、道外のナンバーもちらほら。バイクのツーリングの人たちも見られます。

商圏の外からも確実に来ています。(筆者も含め)

コーヒー屋さんは並んでるし。


駐車場はほぼ満車

結論

作り込まれたデザインの店は人が集まり、結果繁盛店になりやすくなる。

筆者は常日頃から商品の構成もデザインの一部と考えているのですが、今回は正にその考えにピッタリハマる事例だなと感じました。

もちろんパッと見の視覚から入るオシャレさは大事なのですが、リニューアルした「ぐるっとパノラマ美幌峠」の肝は

北海道、オホーツクエリアに昔からあるものを一般の人にも伝わるようにオシャレに翻訳している事

にあると感じます。これを感じるから地元の古い関係者も来ますし、その人が他の人に伝え、どんどんポジティブな輪が大きくなっていく。

デザインと商売の密接な関係を感じずにはいられません。これが、外国から輸入したかっこいい物だけ揃えていてもきっとこんな風になりません。

事実、子供からお年寄りまで来店されてました。理想的ですね。あとはここから継続していけるかがポイントになりそうです。

アパレル&雑貨ショップ「可不可 美幌峠」さんが美幌峠オリジナルコーヒーまでリリースしててヤバいなーと感じました。現地に根ざすモノづくり、、勉強になります。行ってよかった。

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