北海道の雪虫とはどんな虫?の疑問を解決する。

寒冷地生活スタイル

雪虫(ゆきむし)ってなんなのでしょう?

北海道で雪が降る前の時期、街中を「雪が舞うように飛んでくる」

「雪虫」

本州の人には馴染みのない虫ですが、北海道在住の人は毎年遭遇する秋の風物詩です。

観光で訪れた人たちは、、

観光の方
観光の方

あ〜雪みたいで綺麗〜

とかおっしゃいますが、住んでいる人たちからは

北海道民
北海道民

雪虫が多すぎて最悪なんですけどっ!

筆者
筆者

雪虫ってみんな言うけど、、実際なんなのこの虫??

北海道で秋に虫だらけになる原因、「雪虫」ですがよく考えると様々な疑問がありました。

・そもそも雪虫ってなんなのか?

・なぜこんなに大量発生するのか?

・なぜ雪の降る前に飛ぶのか?

・この臭いはなんだ?

筆者
筆者

今日も、知ったような顔してよく分かってません!

雪虫について調べてみるとアブラムシの種類と生態が要因である事が分かりました。

東京から北海道に移住した筆者が、北海道の秋の風物詩「雪虫」のなぜ?を深掘りする今回は、、

・雪虫の事、なんとなく知っている

街中に漂う臭いに敏感な方から

雪虫が毎日、口に入って不快な思いをしている方まで

雪虫大量発生時の対策の参考に、はたまた今後の北海道観光の参考にでもなれば幸いです。

そもそも雪虫ってなんなのか?

筆者
筆者

雪虫(ゆきむし)って、アブラムシの仲間!

アブラムシって、羽が無くて葉っぱの裏にウジャウジャ集まっている緑色の小さな虫のイメージでしたが、、

「雪虫は飛びます。」

これが雪虫だ!

体長5mm前後の全身が、綿で包まれたようにみえるのが特徴的の雪虫は、白腺物質を分泌する腺(せん)が存在するアブラムシの通称名です。

【代表的な雪虫の種類】

・「トドノネオオワタムシ」

・「ケヤキヒトスジワタムシ」

・「ケヤキフシアブラムシ」

・「リンゴワタムシ」

その中でも雪虫の代表の種類である「トドノネオオワタムシ」は、北海道・本州、サハリン、朝鮮半島、シベリアまで広く分布しています。

筆者
筆者

この辺の、羽と綿がついているアブラムシを総称して雪虫と呼んでいます。

白い雪のような部分は何?

雪虫の白い綿や雪に様に見える白い部分は、、

蠟(ろう)物質 (つまりアブラです。アブラムシからでる分泌物)

で出来ていて、触るとヌメヌメ・ネバネバした感じがします。

アブラムシの飛ぶ力は弱いので、雪のようになることで外敵から身を守り、ふわふわ風に乗って他の木へ移動し、子孫を残していくための役割があります。

なぜこんなに大量発生するのか?

アブラムシは、普通、卵のまま越冬しますが、雪虫はメスだけで子孫を残すことができる、いわゆる単為生殖(たんいせいしょく)によってコロニーを作る生態系です。

リアル画像はグロいので、イメージ画像を、、

1匹では生きられないアブラムシは、驚くべき繁殖スピードを持っていて、メスだけで細胞分裂のように卵をつくることができるのです!

(春になって成虫になると、卵ではなく自分と同じ遺伝子を持ったクローンのメスの幼虫をたくさん産みます。ヤバイ!)

筆者
筆者

雪虫の1年の流れはこんな感じです↓

【春】
・メスの幼虫が孵化し、5月に羽のない成虫になる

【夏】
・成虫のメスはオス無しで子供を産むのを繰り返す(単為生殖)

【秋】
・羽を持ったメスがオスとメスの幼虫を生む

・オスとメスが交尾をして卵を産み死亡(オスには口がないので何も食べない、交尾のためだけに産まれる!!
【冬】

・卵が越冬して春に戻る

筆者
筆者

近年、雪虫が秋に大量発生しています。

この大量発生の原因としては、、

・季節外れの温かさによるもの

・夏場の猛暑や台風などの影響

これらが関係しているといわれています。虫は気温が上がるほど増えるわけで、気温に比例して雪虫まで増えるという…

筆者
筆者

完全に地球温暖化の影響、つまり、雪虫たちの南下を意味しているかもしれません。

なぜ雪の降る前に飛ぶのか?

秋になって越冬する前に、羽を持つ成虫が生まれ、年に1度だけ交尾して越冬のために産卵します。

この時に羽を持つ成虫が、蝋物質を身にまとって風に身を任せて飛ぶ姿が、雪虫となるんですね。

筆者
筆者

別に雪が降りそうだから飛んでいる訳ではない!秋が産卵時期だから飛んでいます。

この臭いはなんだ?

筆者
筆者

そして街中が生乾きの雑巾臭い、、なんだこの臭い、、?

 「雪虫の中のケヤキフシアブラムシが大発生して、これの臭い」(北海道大学 秋元 信一名誉教授)

臭いの原因となっているのは白い綿がない「ケヤキフシアブラムシ」でした。

「アブラムシは広い分類だとカメムシの仲間に入る。このグループ全体として大なり小なり臭いはある。今回のような大発生になると匂いを感じる」

出典:北海道ニュースUHB
筆者
筆者

なにぃ!雪虫はカメムシと同じ分類ですと!?だから臭いんですね。

結論

雪虫が飛んだら冬が来る、正に「虫の知らせ」だった。

北海道では「雪虫が飛ぶと初雪が近い」と昔から言われ、冬の訪れを告げる風物詩となっていますが、大量発生してしまっては、風物詩どころではありません。

雪虫の体長は5ミリほど、数匹なら気に掛ける人は少ないと思いますし、「雪みたいで綺麗!」「ふわふわしていて可愛らしい」と思いますが、

北海道では、すっかり害虫、なんなら災害扱いの雪虫大量発生騒ぎ。

目や口、耳からも雪虫が侵入。毎日パクパク食べてます。街中臭いし、、大量発生はかなりキツイ!

雪虫のオスって口がないので何も食べない、交尾のためだけに産まれるらしいんですが、、

そんなオスの運命ってなんなんでしょう??切なすぎるぜ、雪虫のオス〜

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